OpenAI、12日間連続サービス発表〜最終日 次世代AIモデル「o3」を発表 - IT.Lifestyle.up

OpenAI、12日間連続サービス発表〜最終日 次世代AIモデル「o3」を発表

OpenAI、12日間連続サービス発表〜12日目 次世代AIモデル「o3」を発表 ニュース
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OpenAIは12日間連続で新技術やサービスを公開するイベント「12 Days of OpenAI」の最終日に、新しいAIモデル「o3」とその小型版「o3-mini」を発表した。このモデルは、これまでの「o1」シリーズを大きく上回る性能を持ち、特に汎用人工知能(AGI)への進化を測るベンチマークテストで驚異的な結果を達成した。

o3は、「思考の連鎖(Chain-of-Thought)」と呼ばれる高度な推論プロセスをさらに洗練させ、複雑な問題を段階的に解決できるよう設計されている。競技プログラミングや数学問題における性能が飛躍的に向上し、フランソワ・ショレ氏が提唱した「ARC-AGI」テストでは、87.5%という記録的なスコアを達成し、人間の平均スコア(84%)を初めて超える成果を上げた。この結果は、AGIの実現に向けた重要なマイルストーンとして評価されている。

さらに小型版のo3-miniは、o3の優れた特性を維持しながら、処理速度やコスト効率を向上させたモデルとして注目されている。推論時間を3段階で調整できる機能を備え、リソースが限られた環境でも高い実用性を発揮する。

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AIの新たなステージへ

OpenAIの発表によれば、o3シリーズは2025年1月末にo3-miniから一般公開を開始する予定で、まずは研究者向けの安全性テストを経て、段階的に展開が進められる。今回のo3では、AIモデルの「熟慮的整合性(Deliberative Alignment)」と呼ばれる新しい安全性強化の仕組みが導入された。AIが回答時に自身の安全ガイドラインを確認するプロセスが追加され、悪意のある入力に対しても適切に応答できるよう設計されている。

また、o3-miniは多くのコーディングタスクでo1を超える性能を発揮しつつ、利用コストを大幅に削減する見込みだ。競技プログラミングのベンチマークテスト「Codeforces」では、人間のトッププログラマーに匹敵するスコアを記録しており、実際の開発業務における高い応用可能性が期待されている。

o3の登場はAI技術の発展が新たな段階に突入したことを象徴しており、今後のAI競争は単なる情報処理能力ではなく、推論能力や安全性の高度化がカギとなることが予想される。OpenAIは、この競争を牽引しながら、o3シリーズを通じてAIの可能性をさらに広げていくだろう。

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