OpenAIが進める12日間の連続技術発表イベント「12 Days of OpenAI」も佳境に入った。その11日目、同社はMac版ChatGPTアプリに新機能を追加したと発表した。このアップデートは、デスクトップでの作業効率化を目指し、他アプリとの連携機能を強化したものだ。Mac版アプリは6月に初リリースされたが、今回の進化により、単なるチャットツールの枠を超え、ユーザーの作業を支援する「エージェント」としての役割を果たすようになった。
新機能は、コードエディタやApple純正の「メモ」アプリ、「Notion」、そして「Quip」との統合だ。例えば、デモではXcodeと連携し、コマンドの生成から視覚的なデータ化までがスムーズに行える様子が披露された。また、Advanced Data Analysis機能を活用し、チャット内容をその場で棒グラフ化するデモも行われ、情報処理のさらなる効率化が強調された。これらの機能はすべて即日リリースされており、Windows版でも近日中に公開される予定だという。
Mac版でも「高度な音声モード」に対応
今回のアップデートでは、「高度な音声モード」に対応することで、さらなる利便性を実現した。音声入力を通じてChatGPTに自然に質問や指示を出せるこのモードは、特に文章作成や情報整理の場面での活用が期待されている。例えば、サンフランシスコの歴史を題材にしたウォーキングツアーの原稿作成デモでは、Notionと連携し、必要な情報を即座に取得しながら、ユーザーの文体に合わせて文章を調整する様子が紹介された。
さらに、Macアプリのネイティブ性により、軽快な動作とリソース消費の軽減が実現されたことも重要だ。キーボードショートカット一つで素早くアクセス可能なこのアプリは、作業中のコンテキストを維持したまま、他アプリとの連携を可能にする。
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