12月5日、OpenAIは「12 Days of OpenAI」の初日として、ChatGPTの新たな有料プラン「ChatGPT Pro」を発表した。月額200ドル(約3万円)のこのプランでは、同社の最高性能モデル「OpenAI o1」やその強化版「o1 Pro Mode」を無制限に利用可能になる。さらに、これまで提供されていた「GPT-4o」や「o1-mini」も含まれている。
特に注目すべきは、「o1 Pro Mode」が持つ高度な推論能力だ。このモードでは、科学、数学、プログラミングといった分野での難問に対して、より深い思考を経て精緻な回答を提供する。デモでは宇宙データセンターの放熱表面積の計算という複雑な課題が紹介され、その正確性と論理性が話題となった。研究者やエンジニア向けの用途を強く意識した設計だが、一般のユーザーにとっても興味深い存在である。
Proプランの位置付けと今後の展望
OpenAIのサム・アルトマンCEOは「ChatGPT Proは高度な課題に取り組む専門家向け」と位置づける一方、月額20ドルの「ChatGPT Plus」でも「o1」利用が可能と説明している。つまり、ほとんどのユーザーは「Plus」で十分満足できるが、Proプランはさらに高い次元の課題解決を必要とする人々に適している。
このプランは、研究や開発分野における生産性向上を狙いとしている。外部専門家による評価では、データサイエンスや判例分析といった領域で信頼性の高い成果を上げており、今後も計算能力を活かした新機能の追加が予告されている。OpenAIは「12日間」でさらに多くの発表を控えており、初日のProプランはその序章に過ぎない。AI活用の新たな可能性がどのように広がるのか、期待が高まっている。
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